クラスルール第3章

第3章 基本条件に関する限定項目

1. 補修及び交換

1.1 ハル・デッキ等が破損した場合は、出来る限り元の通りに復元する為の補修をしても良い。
1.2 艤装品が破損した場合、以前と全く同位置か計測図で許される範囲内であれば交換をしても良い。
1.3 前項(1.1 、1.2)の規定にかかわらず、特別の意図を持って行なわれたと認められる補修・交換は許されない。
1.4 破損した場合並びに補修又は交換をした場合は再計測を受けなければならない。但し軽微な補修又はビルダー供給品への交換については再計測の必要はない。レース期間内においては、レース委員会に申請してその指示に従って実施される。(補足文参照)
1.5 マスト及びブームの補修等については、計測図に合致していなければならない。第3章で許される艤装品の位置を変更した場合、元の取り付け穴の補修をしても良い。但し性能に影響を及ぼすような補修をしてはならない。(補足文参照)

2. 装備品

2.1 デッキ上又はコクピット内に、1個であれば物入れの袋や容器を取付けても良い。但し、取付穴を用いないものはこの限りではない。
2.2 デッキ上又はコクピット内に、1個であればコンパスを取付けても良い。コンパスを取付ける場合、原則として取付ネジ以外の穴をあけてはならない。もしコンパスを埋込みで取付ける場合は、コンパスを取り去っても艇体は水密でなければならない。(補足文参照)
2.3 風見をつけても良い。但し、セール及びマスト以外の所には取付穴をあけてはならない。マストへの取付穴はマストトップから10cm以内とする。
2.4 フットベルトにパッドをつけても良い。又、フットベルトを張っておく為にショックコード又はロープを使用しても良い。フットベルト取り付け用のアイプレートはビルダー供給品であれば他のタイプに変更しても良い。
2.5 ルールによって許される艤装品・装備品類の取付や補修の為に、デッキ及びコクピット内で構造上の安全が確保できる位置であれば、内径140m/m以下のインスペクションハッチを2個以内で取付けても良い。但し、この場合インスペクションハッチはネジ込み式の水密のものでなければならない。

3. 艤装品

3.1 センタボードケース上のメインシートブロック及びカムクリートは、他のタイプのものに変更しても良い。又、センターボード調節用のゴムとアルミ板は取り外しても良い。
3.2 クラムクリートは、他のクリートに変更しても良い。
3.3 ダウンホールロープ、ブームバングロープ、アウトホールロープ調節用に、クリート、デッドアイ(又はブロック)を追加しても良い。(数に制限はない)但し、クリート及びデッドアイ(又はブロック)の取付位置は、計測図で示されるそれぞれの取付許容範囲内でなければならない。(補足文参照)

4. マスト及びブーム

4.1 マストとマストホールとの隙間を埋める為に、マストの全周にわたって均一な厚みを持つスペーサーを施しても良い。マストのつなぎ目にテープを貼り付けても良いが、何重にも巻き付けてテーパー状にすることは認めない。
4.2 マストの抜け落ち防止のため、カニンガム用アイ(又はブロックベース)とマストのバングベール又はグースネックをショックコード(6φ以上)で連結しなければならない。(ショックコードを推奨するが、3φ以上のロープも可とする。)連結方法は任意とする。このときにマストがおおよそ180度回転するようにショックコード等の長さを調整しなければならない。
4.3 ブームについているシングルブロックは、他のシングルブロックに変更しても良い。
4.4 ブームに補強用のスリーブを追加しても良い。但しスリーブは、ビルダーが供給するものでなければならない。取付けについては、計測図に合致した位置に取付けなければならない。(図を参照)
4.5 ブームに補強用のスリーブを追加した場合は、ブームベイル及びブームブロックを取付けるリベッターで固定されなければならない。スリーブの前後を固定する目的で、2ヶ以内のリベッターを使用しても良い。
4.6 メインシートの垂れ止め用のベールを他の柔らかい素材(ベルトまたはセールクロス等)に変更しても良い。この時の取付位置は標準の金属製ベールの位置を中心とすることとし、20cm×20cm以内の大きさのものとする。

5. センターボード

5.1 センターボードは、傷の修理に限り最少限の修正を加えても良い。但し計測図に合致していなければならない。(巻末補足文参照)
5.2 センターボードには、抜け落ち防止を目的とする充分な強度を持ったロープ又はショックコードをセットしていなければならない。(補足文参照)

6. ラダー

6.1 ラダーボードは、傷の修理に限り最少限の修正を加えても良い。但し計測図に合致していなけれればならない。(補足文参照)
6.2 ラダーには、抜け落ち防止をほどこさなければならない。
6.3 ラダーのダウン用ロープを引く力は最大1/2とする。ロープ数・ブロック数に制限はない。
6.4 ラダーの跳ね上げ用ロープおよびデッドアイを追加してもよい。その場合の引く力は最大1/2とする。ロープ数・ブロック数に制限はない。
6.5 ラダーボードとラダーヘッドを連結するためのボルト・ナットおよびティラーストッパーピンは他のタイプのものに変更しても良い。
6.6ラダーヘッドのピントル差し込み穴に非金属製のブッシュ( 緩衝材)を取り付けても良い。この取り付けに際し、差し込み穴の加工( 削り取り 又は補修)を認めるが、加工後の穴の直径を最大12.5Φとする。

7. ティラー

7.1 ティラーエクステンション(ジョイントを含む)は、他のタイプのものに変更しても良い。
7.2 ティラーは、ラダーヘッドより抜け落ちない様にしなければならない。(補足文参照)
7.3 ティラーの長さは調整して良いが105cm以下にしてはならない。形状は計測図に合致していなければならない。(図及び補足文参照)
7.4 ラダー跳ね上げ用ロープ調節のためにティラーへのクリート追加を認める。数・取付位置に制限はない。(補足文参照)

8. シート及びロープ

8.1 シート及びロープ類は、他のシート及びロープに変更しても良い。但し、1本の連続したもので均一な直径のものであること。又、その一部或いは全部がワイヤーのものは使用してはならない。シート及びロープ類のコントロールを補助するためにショックコードを使用しても良い。(補足文参照)
8.2 メインシートは、両端を艇に固縛(抜け止めを含む。)し、ブームブロック2個及びその間にあるブームベイルを通過しトラベラーブロックを使用したシステムでなければならない。(補足文参照)
8.3 メインシートトラベラーロープは、一方のロープエンドを右舷スターンデッキ上のデッドアイに固縛し、もう一方のロープエンドをトラベラーブロック、左舷スターンデッキ上のデッドアイ及びスターンデッキ上のクリートを通す順で導かなければならない。トラベラーブロックは、他のトラベラーブロックに変更しても良い。(補足文参照)
8.4 アウトホールロープは、ブームエンド上部のアイストラップ及びメインセールのクリュークリングルを使用しアウトホールロープ用クリートに導かなければならない。アウトホールロープの調整用にブロック(取付用シャックル等含む)を追加しても良い。ロープ数・ブロック数に制限はない。又クリートの取付位置は、任意に変更しても良い。アウトホールロープの取付けにスナップフックを使用しても良い。但し、アウトホールロープを引く力は最大1/10までとする。
8.5 ダウンホールロープ(カニンガムホールロープ)は、マストホール後部デッキ上のデッドアイ(又はブロック)を通しダウンホールロープ用クリートに導かなければならない。ロープ数・ブロック数に制限はない。ダウンホールロープを引く力は最大1/6までとする。
8.6 クリューロープはマジックテープなどの他のタイプに変更しても良い。(補足文参照)

9. ブームバング

ブームバングは、他のブームバングに変更しても良い。但し、両端をブロックとする構成とし、そのブロックをブーム側のベイルとマスト側のベイルに取付けなければならない。ロープ数・ブロック数に制限はない。又、ブームバングを引く力は最大1/8までとする。(補足文参照)

10. セール

10.1 マストとマストホールとの隙間を埋める為に、マストの全周にわたって均一な厚みを持つスペーサーを施しても良い。(補足文参照)
・ セールの計測は、しわを伸ばし平にして張力をかけずに計るものとする。
・ リーチの長さは、マストスリーブの最頂部とマストスリーブ前縁又はその延長線上と直角に交わる点より、クリューのフットとリーチの交点までを計測する。尚クリューの交点が欠けている場合は両方の延長線上の交点までを計測する。
・ リーチの1/4、1/2、3/4の高さに於けるガースの長さは、リーチを1/2及び1/4、3/4に折重ねた点よりラフまでの最短距離を計測する。
・ ピークよりフット中点までの長さは、フットのクリューとマストスリーブ前縁の最下端を重ねてフットの中点を求め、セールに沿って計測する。
10.2 バテンは、他のバテンに変更しても良い。バテンの長さは計測図に示す。
10.3 セールの補修は、布地の破れ・縫い目のほころびに限って補修をしても良い。但し、補修をしたセイルも計測図に合致していなければならない。又、セールの補修については以下の規定に従わなければならない。
・ 補修に使用する材料は、セール本体と同一でなければならない。
・ 明らかにセールのコーナー等の補強の増加、あるいはフラッターパッチ等改造の意図が認められるものは許可されない。

11. セールナンバー

11.1 セールナンバーは、中央のバテンと下のバテンとの間にセールの縫い目に沿って平行に且つスタボードサイド面がポートサイド面の上側にくる様に貼り付け又は縫い付け又は鮮明にマーキングされていなければならない。
11.2 セールナンバーの各数字は、青色でなければならない。
11.3 セールナンバーは、以下の最小寸法を持っていなければならない。
・ 数字の高さ ・・・・・ 250m/m
・ 数字の幅 ・・・・・ 160m/m(1を除く)
・ 数字の太さ ・・・・・ 40m/m
・ 各数字の間隔・・・・ 50m/m

12. クラスエンブレム

クラスエンブレムは計測図に示す通りである。クラスエンブレムは、セールナンバーの上方に取付けなければならない。

13. 搭載品

帆走をする場合には、以下のものを搭載しなければならない。帆走指示書等によってパドルの搭載が免除される場合もある。また、 アンカーの搭載を義務づけられた場合は、アンカーロープの一端をアンカーに、他端を艇に固縛していなければならない。(クラスルールを帆走指示書により変更する場合はセーリング競技規則にもとづく手続きが必要である。)
・ パドル(1本)
パドルはビルダーから供給された物でなくても良い。
・ 係留ロープ(6φ以上で5m以上)係留ロープはバウプレートに一端を固縛していなければならない。

14. 衣類及び装備

乗艇中の乗員は、常にライフジャケットを着用しなければならない。

15. レースの条件

帆走指示書による規定が無い限り、全レガッタを通じ競技中の乗員は1名とする。帆走指示書によって2名の乗員が許される場合もある。

16. 改正

クラスルールの改正は、日本シーホッパー協会のルール委員会で審議し、(財)日本セーリング連盟と協議の上、決定される。