●レース会場の滝港マリーナのある羽咋市は、10年前の石川国体ヨット競技の開催地であり、車で走れるビーチとして知られる千里浜海岸をはじめ、南北に長い砂浜が連なっている風光明美な場所でもある。「能登は優しや土までも」と詠われるほど年間平均気温も15.3℃と高緯度のわりに比較的温暖な気候の地。しかし、レースは微〜軽風に終止し、かつ徐々に大きくシフトしていく夏の能登の海風は、セーラーたちにとって決して優しいものではなかったようだ。
レースコースは晴天に恵まれた2レースをおこなった初日、4レース実施の2日目と微〜軽風を考慮した上マークまでの距離が1マイルに満たない短かめのトライアングルコースを採用。
前日までとはうって変わった曇天となった3日めの第7レースでは風が大きくシフトしたためコース短縮がなされるという一幕もあったが、最終第8レースには期待していた風が吹き、長めのコースで全日本選手権の有終の美を飾るにふさわしいレースが展開された。
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